経営革新会1月定例会の記録

1.日時 平成25年1月15日(火)15時30分~16時30分
2.場所 サンパル7階 ひょうご産業活性化センター ビジネスプラザホール
3.プログラム 講演:「営業雑感」   講師 当法人会員 正木 義久氏
4.参加者   産業人0Bネット 賛助会員 5名、個人会員 31名、

masaki

1)講師の自己紹介

川崎モーターズジャパンに昭和42年入社した。38年間オートバイの販売に従事した。その間25年は本社販売勤務、13年間は地方の営業所で、大分、岡山、京都に勤務。現在は川重の独身寮で100名の寮生の管理をしている。
本日の話は、タイトルの通り雑な話になると思うが、38年間のオートバイ販売の成功例、失敗例をお話し、皆様のお役に立てればと考えている
まず営業とは何かを追い求め、①ハード ②システム ③ハートの3点を大切にする思いでやってきた。「私の履歴書」ではないが、年を追いながら話を進めたい。

(2)成功例、失敗例の年代別の話

①昭和42年頃から
最初はハードだけで、ただオートバイを売るだけ、販売のシステムはなかった。当時はカワサキ、ホンダ、ヤマハ、スズキの4社が競争しており販売店は全国に3万店あった。
カワサキは6千店。当時の郵便局が全国で2万5千局であるから如何に多かったかがわかる。カワサキは120号G、GILの黒い車をお 願いベースで売っていた。

昭和47年から50年頃
国内では750CCZ2、海外では,900CCZ1を売り出し、強いハードの車の販売を開始した。販売網の構築を行い、特約店システムを作った。
卸売 り、小売りの提携、独占販売を実施し、6000店を1500店に集約した。S48年の販売価格は41万8千円であった。
6ヶ月後、マフラーから火が出る バックファイアのクレームがあったが、エアクリーナーを交換して事なきを得た。オイルショックの時、鍛造品のブレーキペダルが納品されず、150台が倉庫 に眠ったままとなった。
第一線から早く出せと責め立てられ、40台のブレーキペダルを一人で取り付けた。当時は若さと情熱があり、自分でもよくやったと 思っている。

昭和54年 
KM90の50ccのバイクを販売したが、グリーンとホワイトが承認されており、イエロ-は未承認だった。ミスでイエロ-が300台できてしまった。 関東の営業企画部長から「何やっているんだ。物事は確認が必要だ。黄色のバイクなど売れるはずがない」とこっぴどくしかられた。300台どうするか。限定 車として口コミで売り、3ヶ月で完売した。 
関東から「黄色を50台送ってくれ」との要請がきたが、意地で「在庫がない」と答えて送らなかった

④昭和55-56年
テスト販売で某メーカーの四輪車を売った。3月末に集金にきたので、1500万円の「線引き小切手」を発行した。相手担当者が喫茶店で「正木さ ん、裏にサインしてください」といわれたので、何の気なしにサインした。知らなかったが、裏書で自動的に現金化される。月末に資金を残したかった会社の意 図に反し、経理課長からひどくしかられた。相手はハートのない担当者だった。

昭和57年
第一線に出ろということで、昭和57年大分営業所の所長として転勤した。
当時はHY戦争の時期で、スクーターの出荷台数は全国で360万台、現在は44万台で、当時の1/8になった。カワサキも消耗戦に巻き込まれた。カワサキ の全国セールス営業所別コンクールで、前年度アップ率を競った。大分では販売店で登録して、登録落ちさせ、安い価格で販売するなどの対策を行った。
結果として22.8%アップで全国3位になり、所員に3万円の商品券がもらえた。

⑥昭和60年
岡山営業所に転勤。○暴との関わりをお話したい。組事務所から電話があり「16歳の時事故車の廃車申請をお願いしたのに、10年間母親が 7000円の登録税を払い続けていた。何とかしろ」といってきたので3-4ヶ月ほっていた。調査した結果、廃車したプレートが倉庫に残っていた。しつこく 言ってくるので腹をくくって組事務所に赴いた。
所員に「1時間して帰ってこなかったら、警察に連絡してくれ」と言い置いた。
高級ウイスキーと15万円(税金の倍返し)持って行って「例の件ですが、10年前のことはよくわかりませんが、とりあえずお詫び申し上げます。
15万円受け取っていただき、終わりにしましょう。ついては、領収書にサイン下さい」と言った。

組長は領収書にサインしてくれた。さらに、組長に「売掛金の回収で困ったことがないか。あれば言ってくれ」と言われた。
当方は「またそのような節があれば、お願いするかもしれません」と応じた。
その筋の対応はしっかりした調査と毅然とした態度が必要であると痛感した。

⑦平成3年
京都営業所を経て本社に戻った。本社では、物流合理化のプロジェクトに携わり、一貫体制を確立させた。

⑧現在
独身寮の管理をしており、補修工事の発注をするなど、中小企業とつきあうことが多い。中小企業の皆さんは、受注を受けるために本当の営業活動が出来ているか、常に考えていただきたい。

(3)まとめ
私が常日頃考えている営業のチェックポイントを7点申し上げて、まとめとしたい。
①初期営業を、しっかりやっているか。
②ユーザーと掘り下げた話をしているか。
③工事の内容は齟齬のないよう充分確認しているか。
④工事中よく話し合いは出来ているのか。
⑤入金があったとき、お礼の電話、連絡などはしているか。
⑥工事後のアフターケアは、しているか。
⑦アポイントを取り付けて訪問するとき、時間は厳守しているか。

以上

(久留島 正)